頭の回転が速い人はたとえ話が上手い【抽象的思考力】

会話をしている最中に違和感なく自然にたとえ話を盛り込める人というのは、頭の回転が速くて思考が柔軟です。

そういう人の真似をして自分もたとえ話をしようとしても、大抵の場合は上手いたとえが思いつきません。
それでもなんとかしぼり出して言い放ったたとえ話は、周囲の人の頭上に?マークを投下することになりがちです。

「つまり……どういうこと……?」

話の流れは断ち切れ、伝わらなかった自分のたとえを詳しく説明する羽目になってしまいます。

「言わなければよかった……」

上手な人のたとえ話は一瞬でみんなが理解できる一方、あなたのそれはなかなか伝わりません。

たとえ話が上手い人は一体なにが違うのか。
どういう考え方をすれば上手いたとえができるのか。

その決定的な違いは、「ものごとを抽象的に考えられるかどうか」にあるのです。

上手くたとえ話ができるようになれば、わかりにくい内容の話でも最速で相手に理解してもらえるようになります。

言葉で細かく説明するよりも、ポンとひとつ「たとえ話」をするだけで言いたいことのニュアンスが伝わるのです。

上手い人はどういう思考回路なのか。
なにかコツはあるのか。

今回はこのあたりについて考えていきましょう。

オネット

うまいたとえ話ができるようになりたい……

クモナギ

言いたいことが伝わると気持ちいいよね。
これから、たとえ話が上手な人の頭の中を見ていこう。

\ 発想力は読書で磨こう!【要点だけをサクッと読める】/

目次

たとえ話が上手い人【伝わることが最優先】

たとえが上手いとはどういうことか

たとえ話が上手いというのは、一瞬で相手にイメージを伝えられるということです。

それを聞いた人が頭の中で想像できて、鮮明にイメージを描けること。
話の内容とつながっていて、なおかつ別の角度から切り込んだ景色を見せる。

これができる人が、たとえ話の上手い人です。

そういう人が話すと、まわりの人は「なるほど、そういうことか!」と頭の中の霧が晴れたような感覚を覚えます。

話が伝わらないときというのは、相手が頭にイメージを描けていないときです。
実態がぼやけたまま話を進めると、理解を補うため説明に説明を重ねていかなければなりません。

それを一発でまかなう力を持つのが「たとえ話」です。

難しい言葉、細かい数字、複雑な内容の話をしているとき、その大まかな輪郭さえつかんでもらうことができれば、伝わるスピードは圧倒的に速くなります。

オネット

たとえが上手な人の話を聞いてると、ちゃんと話についていけてる感覚になれるよね。

たとえが上手い人の特徴

瞬時に思いつく

その状況に合ったたとえを一瞬のうちに思いつき、普通の会話とまったく同じ流れで話し出します。

考えたりしぼり出している様子は一切なく、スラスラと水が流れるように話すのです。

ひらめきが素早く、思いつくと同時に口が動きます。
むしろ、「思いつきながら話している」と言ってもいいかもしれません。

思考は話すスピードよりも圧倒的な速さで脳内を駆け巡ります。
頭の回転が口に追いつかないということはないので、話しながらでも十分に構成を組み立てることができるのです。

とはいえ、「喋りながら思い出しながら組み立てる」というマルチタスクをしていることになるので、普通の人からするとなかなかの離れワザに思えることでしょう。

視点が独特

たとえが下手な人というのは、いま目の前にあるものごとを基準に発想を展開していきます。

なので、たとえ話ではなく単に「言い換えているだけ」ということになってしまうのです。

たとえ話が上手い人は、普通の人が思いつきもしない、突飛ともいえる方向からたとえを引っ張ってきたりします。

「料理ができる人は仕事ができる」などと言ったりしますが、これは「仕事」のみに焦点を定めている人には出てこない発想です。

  • 料理ができる = つくると同時に後片付けをして、2つ3つの作業を手際よく並行にこなす
  • 仕事ができる = 1つのことで頭がいっぱいになることなく、手順を考えながらマルチタスクができる

この両者の共通点を瞬時に頭の中で見つけ出し、関連性があることを確認し、たとえとして適切かどうかを判断するのです。

たとえが上手い人は、頭の引き出しに入っている「まったく別のもの同士の共通項」を見つけ出す能力に長けています。

応用がきく

聞いている人が「ピンときていないな……」と感じると、すぐさま別の新しいたとえを持ち出します。

「いまのは少しイメージしにくかったか……」
「もっと馴染みのあることを例にしよう……」

と、すぐに軌道修正することができるのです。

これがもし仮に、「こういう場合はこのたとえ話を持ち出そう」と用意していたとしたら、それが不発に終わると後がありません。
詳細を細かく説明していくしかなくなります。

臨機応変な発想ができる理由は、目の前の話題を「イメージ」としてとらえているからです。

イメージの輪郭だけを持って脳内をめぐり、共通点のあるイメージと結びつけているので、細かい言葉や数字などといったものに支配されることなく自由な発想ができるのです。

クモナギ

たとえ上手な人は、とにかく頭の回転が速い。
そして、柔軟な考え方を持っているよね。

「伝わる」ことが最優先

たとえ話をする目的は、相手に話をよりわかりやすく伝えるためです。
上手いたとえをすることが目的ではありません。

たとえが上手い人は、聞いたことがないような擬音もふんだんに盛り込みます。
想像すると笑えるような表現を用いることも多々あります。

その表現がそのシーンに一番合っていると思ったら、変であろうとなんだろうと、伝わることを優先して躊躇なく放ちます。

奇妙な擬音がみんなの笑いを誘うこともあります。
そして、かしこい人はそれすらも狙い通りなのです。

人は「面白い」と思うことで、それまで難しく考えていた頭が解放され、イメージが膨らみ記憶に残りやすくなります。

伝えることを重視するなら、堅苦しいたとえ話よりもユーモアのある方が人の想像を駆り立てる。
そういうことをわかった上で、ときには変な擬音や笑えるたとえをあえて織り交ぜているのです。

頭の回転が速くてたとえ話が上手い人というのは、人の心理をわかっており、そのときその場にあった表現を、幅広い選択肢の中から即座に選び出します。

すべては「わかりやすく伝えるため」なのです。

オネット

イメージが大切なんだね。
なかなか難しいな……

クモナギ

「うまく言おう」とすると失敗する。
とにかく「思い描いてもらう」ことが重要なんだ。

上手くたとえる方法【抽象的にとらえる】

たとえが下手な理由

たとえが下手になってしまう理由はひとつだけです。

「それしか見えていない」

これが原因です。

いま目の前にある「単語」「数字」「場面」などをそのままの状態でとらえ、そこから広げようとしてしまうと新たな視点は生まれません。

一方で、発想が柔軟な人の頭の中にはいつも「画像」「映像」が描かれています。

そこにあるものを具体的にとらえるのではなく、抽象的にとらえているのです。

「漫画だと思って買った本が実は小説だった」

という話を聞いて、

「たい焼きの中身がカスタードだった感覚に似てるな……」

などと、まったくかけ離れたところからイメージを引っ張ってきたりします。

「本」「書店」などという部分に固執してしまうと発想は広がりません。
たとえが上手い人が注目するのは「勘違い」「早とちり」などという「感覚」の部分です。

それに当てはまるイメージを「情景」として大まかにとらえ、似たようなシーンを記憶の中から探り出します。

少しかたよった解釈をすれば、たとえが上手い人は「左脳よりも右脳でものを考えている」とも言えるかもしれません。

オネット

発想の出発点からして、もう別の領域だよね……

たとえ話は連想ゲーム

たとえ話は「生もの」です。

そのときその場に最適なたとえは、そのときその場でしか生まれません。

あらかじめたとえ話を用意していても、それがぴったりと当てはまる場面はそう都合よくは訪れないでしょう。

大事なのは「それを聞いてなにを連想するか」ということです。

たとえ話というのは連想ゲームのようなもので、記憶をつなげて関連性を見つけ出すものです。

そしていくつも枝分かれして、あっちにもこっちにも思考が行き来できる状態にあれば、どんな場面においても共通点を保ったままで新しい発想を生み出すことができるようになります。

「赤い」と聞いて「リンゴ」を想像すると同時に、「ポスト」でもありだし「消防車」でもいけるな……というように、とにかく頭に大きくキャンバスを広げておくことです。

赤い → リンゴ → 果物 → 食べ物

……こういう単調な思考では、意外性がありながらも確信をつくようなたとえ話は生まれない、ということはなんとなく想像できると思います。

1つの材料から1本の矢印しか伸びないようでは、発想の連鎖は生まれません。
「1つの材料からいくつも枝分かれして、複数の矢印が伸びている」というのが、たとえ話が上手な人の脳内です。

どこまで広く連想できるかということが、豊かなたとえを生み出す鍵になるのです。

クモナギ

脳内に膨大な連想ネットワークが構築されているイメージだね。

引き出しは多いほどいい

引き出しといっても「たとえ話のストック」という意味ではなく、「幅広い知識」ということです。

当然ですが、ものごとを知っていればそれだけ頭の中に情報があるということなので、「いまこの場面に共通した状況」を探り当てる確率が高まります。

映画や小説などではよく聖書からの引用を用いたたとえ話が出てきたりしますが、聖書の内容を知らない人はそもそもそこから発想のヒントを求めることができません。

おとぎ話やことわざ、歴史的な出来事からいま世間で注目されていることに至るまで、知識の幅が広ければ広いほど多くのたとえに変換することができるのです。

それと同時に「語彙力」もあるに越したことはありません。

ここでいう語彙力とは、「表現のバリエーション」と考えてください。
難解な単語を数多く知っていることも語彙力のひとつですが、たとえ話においては難しい表現を並べ立てると逆に伝わりにくくなってしまいます。

ひとつの表現をして、それがいまいち伝わっていないと感じたらすぐに別の表現で言い換える。
それも、最初の表現よりももっと一般的で誰でも知っているような表現へ。

頭の回転が速い人は「言葉の変換」も高速です。

それができるようになるためには、知識と表現方法を自分の中にたくさん蓄えておく必要があるということなのです。

これは読書量に比例するといってもいいと思います。
ものをよく知っている人は、ほぼ例外なく読書家です。
知識は実用書から、表現方法は小説から吸収することができます。

オネット

柔軟な発想と豊富な引き出し……
知らないことは思いつけないもんね……

クモナギ

たとえ話が上手な人には、普段からたくさん本を読んでいる読書家が多いね。
脳内にどれだけ素材があるかが決め手なんだ。

ポイントは相手が想像できるかどうか【イメージさせる】

そのたとえで頭にイメージが浮かぶか

上手なたとえ話は、聞く人の頭に映像を写します。

たとえ話が上手い人は、言葉で伝えるのではなく「画で伝える」ことでイメージの共有をはかります。

想像をかき立てるようにたとえ話をして、自分の脳内に浮かんだ「画」を相手の頭に投影するのです。

たとえ話をすることで相手にそのシーンを連想させるということなのですが、ときには実際に、紙に簡単なイラストをサッと描いたりもします。
これも頭の回転が速い人の特徴と言えるでしょう。

人間は文字や言葉からの情報よりも、視覚やイメージからの情報の方が圧倒的に頭に入りやすいため、それが効果的であることをわかっているのです。

とにかく、伝えることを最優先にして表現の手段を選びます。

一方、たとえが下手な人というのは、どこまでいっても「言葉」の域を出ません。
言葉で一生懸命伝えようとしても、よほどの文才がないかぎり相手の頭にイメージを浮かばせることは難しいでしょう。

言葉で伝えている以上、相手も言葉として聞いているからです。

たとえ話もたしかに「言葉」なのですが、説明をするための言葉なのか想像させるための言葉なのか、という違いがあります。

「このたとえ話は、相手がイメージすることができるだろうか」
「自分が聞く立場だったならどうだろうか」

そういうことを考えることができるようになれば、たとえ話のクオリティは上がっていきます。

ポイントは「相手がイメージできるか」です。

たとえ話は、相手の想像力を引き出すツールなのです。

オネット

たしかに……
上手なたとえは、目の前に景色が浮かぶほどイメージしやすいよね……!

イメージを変換し続けて連鎖させること

たとえ話が上手くなるための練習があるとすれば、普段から「変換の連鎖」を習慣づけることでしょう。

なにかを見たり聞いたりしたとき、「これは〇〇の状況に似ているな……」と抽象的にとらえて変換する練習です。

さらにそこから、「そうなると□□とも言えるし、××の状況にも共通している気がする……」と数珠つなぎにイメージを連鎖させていきます。

つまり、常に視点を変えてものごとを見るのです。

それを続けることで、脳内の記憶の行き来が頻繁に行われるようになり、思考が癖づくようになってきます。
脳は「よく使われるこの考え方は重要なことだ」と認識し、その部分をいつも活性化させようとする働きを持っているのです。

たとえが上手い人は、普段から無意識にこういった作業を脳内で繰り返しています。
脳が活性化しきっているのです。

頭の回転が速いというのは、脳をめぐる電気信号がたくさんの記憶に素早くアクセスできるということです。

脳は使えば鍛えられ、使わなければ衰えていきます。

たとえ話も同じで、発想の変換と連鎖を繰り返すことでだんだんと鍛えられ、上手いたとえができるようになっていくものです。

イメージをとらえることを意識しましょう。
人は「画」が見えればピンときます。
イメージとしての画を見せることができれば、あなたのたとえ話は最高の説明手段となります。

自分の脳内のイメージを言葉で表現し、自分の思い描いたイメージを相手の頭にも映し出す。

たとえ話とは、イメージを共有するためのコミュニケーション技術なのです。

オネット

たとえ話も練習すればうまくなれるんだね。
言葉で「景色」を見せられるように頑張ろう!

クモナギ

自分の脳内を、どう相手に見せるか。
それこそが、たとえ話を伝える一番重要なポイントなんだ。

\ 豊富なたとえの引き出しは読書から!/

今日の1冊

この記事の内容をより深く理解し、質の高い知識にしたいあなたへ。

人生に広い視野をあたえる、おすすめの1冊をご紹介します。

クモナギ

「わかりやすさ」とはなんだろう?
思考パターンを「具体的」「抽象的」という視点で見ることができれば、凝り固まった頭がだんだん柔らかくなっていくよ。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次
閉じる