あなたは「逆算思考」というものを聞いたことはあるでしょうか。
誰しもが人生において成し遂げたい目標というものを持っていますし、日々新たな目標も生まれることでしょう。
逆算思考とは、目標を達成するための考え方のひとつです。
成し遂げたい目標を定め、そこにたどり着くにはどの順番でいつ何をすればいいのか、ということを目標から逆算して導き出す方法です。
「目標を決めてもなかなか達成できない」
「目標を達成しても思うような成果が得られない」
「気がつくと無駄なことをして遠回りをしていた」
そのような経験はないでしょうか。
それはもしかすると、目標の決め方が適切ではない可能性があります。
または、目標へ向かうまでの道のりで迷子になっているのかもしれません。
目標までの正確な道標となる計画を組むことができれば、今まで苦労して手探りで進んでいた曲がりくねった道のりを、目的地までの一本道に変えることができます。
逆算思考を使いこなせるようになれば、驚くほど目標達成率がアップし、短期間で今までに経験したことがないほどの成果を得られるのです。
- 積み上げ思考と逆算思考【道のりの違い】
- 逆算の思考法【やり方と大切なこと】
- 目標達成は必然【逆算思考は必勝法】
私自身、目標を設定してもなかなか成果が出ずに悩むことがよくあります。
目の前に立ちはだかる問題に足を取られ、なかなか次へと進めない状況に陥ってしまうのです。
しかし、この逆算思考を学んで実践することで、何をすれば目標を達成できるのかが手に取るようにわかるようになりました。
ぜひあなたも、考え方の転換で飛躍的に効率が上がるを体験してみてください。
積み上げ思考と逆算思考【道のりの違い】

積み上げ思考とは
逆算思考を知る前に、まず普段私たちが意識せずに使っている思考を理解しましょう。
それが「積み上げ思考」です。
積み上げ思考とは、「今、現段階で自分にできることは何か」に焦点を当てて考えることです。
今を基準にこなすべき作業を決め、最終的にたどり着いたところをゴールとします。
その日にできる作業をこなし、それが片付いたら次にできることを見つけて手を付ける。
日々の作業を積み重ね、期限がきた時点で到達していたところが成果になります。
積み上げ思考のメリット
- 素早く行動に移せる
- 計画を柔軟に変えることができる
自分が今できることをやるため、やるべきことが見つかりやすく作業開始までに時間がかかりません。
また、目標までの細かい計画を設定していないので、臨機応変な対応も可能となります。
積み上げ思考のデメリット
- 予想を上回るほどの成果は期待できない
- 頑張った気になる
今できることだけを積み上げていくので、自分の能力を超えるような作業をそもそもやろうとは考えません。
できる範囲のことをこなし続けるだけでは、想定できる範囲の成果しか生まれないのです。
それに加えて、日々一生懸命目の前の作業に取り組み続けるので、思うような成果が出なかったとしても、「その過程には意味があった」と錯覚しやすくなります。
このような考え方が、普段私たちが無意識に行なっている「積み上げ思考」です。
逆算思考とは
積み上げ思考は作業を積み上げた結果として目的地が見えてきます。
一方で逆算思考は、目的地を明確に設定し、そこにたどり着くための道順を最初に決めてしまいます。
到達するまでの期限を設け、その時までに目的地へたどり着くための段階を逆算して考え、その道に沿って進んでいくのです。
日々の全ての作業の目的は、「目的地へたどり着くため」です。
逆算思考のメリット
- 最終目標、達成するための段階、スケジュールが把握できる
- 短期間で成果を得られる
- 目的地までの距離を測れる
- 今の自分の能力以上の成果が期待できる
目標への道のりを細かく分解して考えるので、今日は何をするべきか、いつまでに終わらせて次の段階に進むべきかが明確になり、最短距離をとることができます。
「今どのあたりにいて目的地まではあとどのくらいか」が目に見えてわかることで、モチベーションの維持にも効果もあります。
また、目的地にたどり着こうとする意志の力が強く働くため、得られる成果も大きなものになりやすいのです。
逆算思考のデメリット
- 実行する前に入念な準備が必要
- 効率的なタスク管理が求められる
- 計画の変更が発生する
積み上げ思考と違い、行動に移す前にスケジュールを作成しなければなりません。
さらに、細かく分解した各作業(タスク)をスケジュールに落とし込み、その進捗状況を日々管理する必要があります。
タスクを常に見直し、計画に無理が生じれば予定の変更を行い軌道修正を図ります。
以上が逆算思考の概要です。
考え方はシンプルなのですが、繊細な管理が必要なため実践するにはコツが必要です。
平凡な積み上げ、非凡な逆算
積み上げ思考は、誰もが日常的に行なっている一般的な物事の進め方です。
目の前の作業を始めることがスタートになります。
逆算思考は意識しなければ進めることはできません。
緻密なスケジュールを組むことがスタートになります。
積み上げ思考でも目標地点はあります。
しかし遠くの方になんとなく見えているだけなので、ぼんやりとしているのです。
逆算思考は目標地点が最初の段階ではっきりと決まっていて、ただひたすらそこに向かって進んでいきます。
積み上げ思考が名所を巡る小旅行だとすると、逆算思考は山の頂を目指す登山のようなものだと言えるでしょう。
どちらが大変かはお分かりいただけると思います。
けれど、想像してみてください。
どちらの歩みが力強くなるでしょうか。
逆算の思考法【やり方と大切なこと】

逆算思考ができるとどうなるか
逆算思考を使いこなしている人は、見ている視点が違います。
目の前の作業に全神経を集中させているのではなく、物事の全体像を見ているのです。
「この作業の次は何をするか、そのためにはいつまでに終わらせるべきか、これが終われば目的地へと続く道のどのあたりに立つことになるのか。」
……ということを意識しているのです。
まるで空から見下ろしているかのように。
そして、これは「仕事ができる人」の共通点でもあります。
- 効率が良い
- ミスをしない
- 成果を出す
- 信頼される
このような人は逆算思考を取り入れている可能性が高いです。
特別な才能があるわけではありません。
あなたも意識すればそういう人間になれるのです。
仕事ができる人とは、視野が広くて目的を見失わない人です。
逆算思考のやり方【4つの段階】
では、実際どのようにすれば逆算思考ができるのでしょうか。
その方法となる進め方には4つの段階があります。
- 目標の設定
- タスクの洗い出し
- スケジュールの構築
- タスクの管理
順を追って解説していきます。
1.目標の設定
最終的にたどり着きたい目標を具体的に決めます。
ここで大切なのは次の3つです
- 現状にとらわれない
- 目標は数値化する
- 期限(日付)を設定する
自分がたやすくこなせる範囲を目標にするのではなく、理想的な風景を思い描いてください。
「こうなりたい」「この状態にしたい」が目標です。
それをできるだけ数字で設定し、いつまでに達成するかを決めてください。
とはいえ、あまりにも無謀な目標は絵に描いた餅なので、「真剣に頑張れば不可能ではなさそうだ」という高めの意識で向き合うようにしましょう。
2.タスクの洗い出し
固定観念をなくし、目標達成のための課題をゼロから洗い出します。
目標にたどり着くためにはどんな作業が必要となるか。
抜けている作業はないかをしっかりと考えます。
固定観念をなくすというのは、自分の能力の範囲内で作業を選ばないようにするということです。
自分のできることをベースに考えてしまうと、積み上げ思考と同じ道をたどることになってしまいます。
3.スケジュールの構築
洗い出したタスクを、順序性を考えて並べていきます。
並べる順番は「ゴールからスタート」の方向です。
そうすると、自然と目標達成へのスケジュールが組み上がるはずです。
目的地の直前ではどのような状態になっている必要があるか。
その1つ前の段階では何を終わらせているべきか。
そのためには何をしておかなければいけないのか。
これこそが「逆算」の思考です。
この際、無理のある計画になっていないか注意してください。
1つのタスクに対する計画時間が、そのタスクをこなすにはあまりにも短い場合、実現不可能な計画となってしまいます。
実現性と順序性を考慮しつつスケジュールを組み上げましょう。
大切なことなのでもう一度繰り返します。
計画の組み方は「ゴールからスタートへ」です。
4.タスクの管理
1つひとつのタスクに対し、予定と実績を目に見えるかたちで管理します。
今日はどれだけ終わらせたのか、計画に対して遅れているのか進んでいるのかを常に把握しましょう。
逆算思考のタスクには特徴が3つあります。
- タスクの数が多い
- 経験したことのない作業が含まれる
- 計画の変更が多い
1と2が理由で、すべてを思い通りに進めるというのはどうしても難しくなってきます。
なので、逆算思考で結果を出すには計画変更を前提に考えましょう。
変更のしやすさと整理の手間を考え、手書きよりもデジタルでタスクを管理するのがおすすめです。
以上が逆算思考の4つの段階です。
覚えておきたいのは、この4つは繰り返すということです。
一度計画を立てたら完成ではなく、タスクの進み具合によって目標の再設定やスケジュールの組み直しが必要となります。
妥協のために4つの段階を繰り返すのではなく、サイクルを回しながらより良い目標へとシフトできるよう心がけましょう。
逆算思考に大切な3つの意識
逆算思考を行うにあたり、意識するべきポイントが3つあります。
1つ目は「目標を常に意識する」ことです。
今やっていることの目的を理解し、常に最終到達地点に目を向けておきましょう。
2つ目は「5W2H」です。
- Why:なぜ(目的)
- What:何を(内容)
- When:いつ(期限)
- Who:誰が(もしくは「誰に」)
- Where:どこで(どこで活かすのか)
- How:どうやって(方法・手段)
- Hou much:いくらで(費用・予算)
5W2Hにそって整理することで、全体像を把握しやすくなります。
3つ目は「速さ・正確性・量」の優先度を考えることです。
- クオリティにこだわるあまり時間がかかりすぎる
- 速く終わらせようとしてミスが増える
- とにかく量をこなそうとすると無駄が多くなる
タスクに適さない方法をとってしまうとこのようなことが起きますので、バランスを考慮した方法をタスクごとに使い分けましょう。
目標達成は必然【逆算思考は必勝法】

なぜ逆算思考ができないのか
「そんなのは無理だ」
「それは難しい」
「言うのは簡単だが現実的ではない」
そんな言葉が口癖になってはいませんか?
人間というのは「無理だ」という思考が優先されるようになっています。
やる前から費やす労力を想像して「できない」と判断すると、その選択肢はもう選ばないのです。
その結果、とりあえず今できることに手をつけます。
積み上げ思考のはじまりです。
「目の前の仕事を精一杯頑張ろう」という意気込みは良いことですし、作業にのぞむ姿勢としてはそうあるべきです。
しかし、逆算思考ができない人というのは「これは何を目的としてやっていることなのか」が抜けているのです。
とにかくできることをやり始め、そのまま積み上げ思考で動きます。
逆算思考ができる人は、どんな時でも自分のしていることの目的をわかっています。
逆算思考をフル稼働させる
ここまでお読みになったあなたは、逆算思考を自分のものにしたいと思っていることでしょう。
ぜひ、身につけてください。
考える力は偉大です。
自ら考えて行動すれば成果は自然とついてきます。
そのために、より逆算思考を加速させる考え方をお話しします。
今にとらわれない発想
たとえば、Aさんが仕事において「5時間かかるデータの入力作業を1時間短縮したい」と目標を立てたとします。
Aさんの現状の働き方を基準として考えられる方法はどんなものでしょうか。
PCのショートカットを覚える、タイピングの速度を速くする、ソフトの機能を使いこなす、などの発想になると思います。
では、目標を「データ入力の作業時間を1/5にする」と設定すればどうでしょうか。
そんな方法ではとても達成はできないことに気がつくはずです。
それならば、「データ入力は外注に出そう」などの全く違った視点からの発想が浮かびます。
手の届きそうな低めの目標設定だと、現状のやり方の延長線上にある方法にしか目がいきません。
本当に理想とする目標を立てて、現状にとらわれずに考えを巡らせれば、飛躍的な成果が生み出されるのです。
成功の鍵は先延ばしをなくすこと
人間というのは、今できることをする方が簡単です。
今やりたいことを始めるのが簡単です。
今日は今日できることをする。
明日が来ると、またその日にできることをする。
いつになっても目的地は見えてきません。
今日、明日のことをやっている人が先を行くのです。
今日、来月のことを考えている人がどんどん進んでいきます。
1年経つころにはもう姿は見えなくなります。
逆算思考で考える人はタスクを先延ばしにしません。
目標から逆算して、やるべきことをやるべき時にやり、目的地へと一直線に進むのです。
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いったいどんな人がそうなれるのでしょう。
特別な人ではありません。
これからのあなたです。
逆算思考を人生に取り入れ、次々に大きな目標を達成していくことになるのです。
あなたはもう、その姿がイメージできているはずです。
さあ、理想の目的地へと向かう計画を立てましょう。


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