【困難が意欲を高める】ロミオとジュリエット効果【ビジネスに応用】

ダメと言われると無性にやりたくなってしまうこと、ありませんか?

不可能だと言われると、なんとか成し遂げてみせたくなったりもするでしょう。

人間というのは、否定されることでやる気が出る場合があります。

誰でもいつでも簡単にできることよりも、少し障壁があって困難な方が意欲的になったりします。

恋愛に関してもよく言われることです。
周囲から反対されれば逆に燃え上がったり、手の届かない高嶺の花に夢中になったり。

そんな「少しの困難をともなう方が熱中する」という気持ちの動きは、「ロミオとジュリエット効果」という名前で心理学として扱われています。

そのネーミングからもわかるように、もともとは男女の恋愛関係における感情を説明した心理です。

しかし今回はそれ以外の効果、つまり恋愛以外での「ロミオとジュリエット効果の応用」についてお話ししようと思います。

本日のプログラム

  • ロミオとジュリエット効果【障壁はスパイス】
  • タブーの魅力【反発する好奇心】
  • 効果の応用【マーケティング】

ロミオとジュリエット効果で検索すると、恋愛面での効果やテクニックはすでに数多くの方が解説しています。

そこでこの記事では、ロミオとジュリエット効果の説明をすると同時に、少し視点をずらしてビジネス的な応用方法、とくに「マーケティング」における人間心理を活用した手法を考えていきます。

少しの障壁を設けることで、人の意欲を向上させることができるようになります。




目次

ロミオとジュリエット効果【障壁はスパイス】

ロミオとジュリエット効果とは

なにかを成し遂げたいとき、少しくらい障壁があった方がそれを乗り越えようとする意欲が生まれ、やる気が高まる心理現象

これを「ロミオとジュリエット効果」といいます。

名付けの親はアメリカの心理学者であるドリスコール氏で、言うまでもなくシェイクスピアの悲劇『ロミオとジュリエット』が着想もとです。

実際に恋愛関係にある男女140組を調査したところ、

  • 身内から反対されている
  • 信仰している宗教が違う

など、周囲の環境に障壁のあるカップルほど恋愛感情が強くなるという結果が出ました。

困難な状況を2人で乗り越えるという想いが、お互いの愛情を深めていると言えますね。

このことからも、「ロミオとジュリエット効果」は本来、恋愛に対して提唱された心理学だということがわかります。

順風満帆よりも多少の困難が人を燃え上がらせる

元ネタであるシェイクスピアの『ロミオとジュリエット』の物語では、家柄の違いという障壁が2人の間にありました。

それがお互いの想いを一層燃え上がらせ、周囲から反対されながらも最終的には死をもって結ばれます。

もしも2人がごく平穏に恋愛をしていたとしたら、ここまで情熱的な展開にはならなかったことでしょう。

「家柄の違い」「周囲の反対」という障壁がお互いの想いにスパイスを添えて、より過激なものになったのです。

そして、この気持ちの変化は恋愛に限ったことではありません。

反対、禁止、困難、否定など、抑制しようとする力に反発したがる性質が人間の本能には宿っています。

人の感情を情熱的に変化させるスパイス、それが「タブー」です。



タブーの魅力【反発する好奇心】

なぜロミオとジュリエット効果が起きるのか

「ダメと言われればやりたくなる」

これが人間の心理です。

恋愛に限らず、親から禁止されていたり規則で禁止されていることに、人は好奇心を抱きます。

人間には「自分で決めたい」という欲求があり、自由意志が抑制されると抵抗したくなるわけです。

なにも言われなければ興味すらなかったものでも、釘を刺すように注意されるとたちまち気になり出します。

するなと言われるとしたくなる、行くなと言われると行きたくなる。

そういった心の反動的な力がロミオとジュリエット効果を引き起こすのです。

禁止されると好奇心が芽生える

子供のころ、大人から「絶対に触ったらダメだからね」と言われたとき、どう思ったでしょうか。

余計に気になって「ちょっと触れるだけ……」と指でつついたりしましたよね。

ロミオとジュリエット効果のはじまりは、そんなちょっとした好奇心からです。

昔話にもよくある描写です。

「絶対に覗かないでください」と言われたのに覗いてしまい、鶴は彼方へ飛んでいってしまいました。

「絶対に開けないでください」と言われたのに開けてしまい、若者が一瞬でおじいさんになってしまいました。

人間というのは「するな」と言えば「してしまう」生き物なのです。

タブーを与えられると、人間はそこに意識が集中します。
そして興味がどんどん膨らんで、タブーに手を出したくなってしまうのです。

これをまた別の心理学では「カリギュラ効果」ともいいます。

効果の応用【マーケティング】

人間心理を逆手に取る

人間の持つ好奇心は、マーケティングにおいて大いに利用することができます。

「どうすれば商品が売れるか……」
そう考えたとき、どんなアイデアが思いつくでしょうか。

ひとつの効果的な方法として、「希少性」をあたえるというものがあります。

ロミオとジュリエット効果が示していることは、「簡単に手に入るものよりも、適度な困難があるほうが人の意欲は高まる」ということです。

つまり、「手に入りにくいもの」に魅力を感じるわけです。

いつでもどこでも買えるものに熱中するということはあまりありません。
なかなか入手しづらい商品であること自体に価値を見出すのが人間の心理です。

そんな心の動きを応用すれば、マーケティングにおける戦略の幅も広がります。

「限定」は効果抜群

「手に入りにくいもの」として希少性をあたえる。
それを見事に利用している例が「限定」という商品の販売方法です。

  • 初回限定
  • 数量限定
  • 地域限定

商品にこのようなラベルが貼られていると興味をひきます。

「今ここでしか買えない」「他の場所では手に入らない」という感情を抱かせて、購買意欲をかき立てているのです。

「会員限定価格」「当店限定カラー」などもそうですね。

限定販売の注意点としては、「限定」と銘打っている以上は安易に追加で販売したりはできないことです。

また、「人気があってすぐに売り切れるのだから、最初からもっと数を用意して欲しい」という不満を抱かせる原因にもなりかねないということを頭に入れておきましょう。

販売する側が数や売り方に縛られるというデメリットはあるものの、それでも「限定」の威力は凄まじいものがあります。

また、それ以外にも商品に希少性を持たせる方法はあります。

たとえば商品一つひとつに個別のシリアルナンバーが刻印されていると、「世界にひとつだけ」というプレミア感が生まれます。

特典をつけるというのもひとつです。

「この商品を購入すれば〇〇がついてきます」などという方法です。

その特典は単体では販売せず、その商品の特典としてしか入手できないようにするほうが良いでしょう。

  • 限定
  • プレミア
  • 特典

これらの方法こそが、商品に「希少性」をあたえる戦略です。

ポイントは「付加価値」

購買意欲をあたえるには、「それを手に入れてなにを得られるのか」という、買ったあとのイメージを膨らませることが重要です。

満足感や所有欲、優越感など、欲求が満たされる想像が広がれば、人はその時点でもう「欲しい」という気持ちになっています。

それを手にしたときの満足感をイメージしやすければしやすいほど、購買意欲は高まることになります。

普通に買うのとなにが違うのか。
他のものではダメな理由はなにか。

その商品にプラスの要素をうまく付け加えることで、効果的な付加価値を生み出すことができるようになるのです。

『100円のコーラを1000円で売る方法』という衝撃的なタイトルの本がありますが、そこで重要だとされているのも「付加価値」です。

人がお金を払うのは「もの」に対してではなく「価値」に対してです。

そこに人間の心理が大きく関係しています。

世の中の心理学といわれるものは、考え方次第でどんな分野にも応用することができます。

なぜなら、この世を動かしているのは「人間」だからです。

人間が動くところには思考や感情があります。

今回は「ロミオとジュリエット効果」を発展させてマーケティングへの応用をお話ししました。
枠にとらわれず、型にはまらず、柔軟な発想で様々な心理学を組み合わせてみると、面白いアイデアが生まれます。

そして今の時代に求められている能力こそ、そのような頭を柔らかくした発想の転換なのかもしれません。




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